特養→病院→老健、3回の介護職の転職体験談
(※写真はイメージです)
私が介護の世界に足を踏み込んでからもう16年になります。
その間に介護福祉士とケアマネジャーの資格を取得しました。
私はもともと福祉の仕事に興味があり「人のために役立ちたい」と言う気持ちが大いにあったので、知人から特養でのパートを紹介された時に、深く考えもせず福祉の世界に飛び込みました。
今年、私は40歳を迎えます。
福祉の仕事に年齢は関係なく、私はまだまだ現役を続けるつもりでいます。
16年の間に、私は3回転職を経験しました。
特養で3年、病院で1年、老健で2年、そして現在の勤務先である認知症対応型グループホームでもうすぐ10年を迎えます。
今になって思うのですが、介護の世界での転職は決して恥ずかしいことではなく、かえってその経験が有意義なものとなってきたような気がします。
初めて介護の世界に飛び込んだ特別養護老人ホームでは、すべてが新鮮でがむしゃらに働いてきました。
重度の利用者が多い特養では、私のような新人の手でも必要とされていることにやりがいを感じていました。
3回の介護転職の経緯
特養から病院介護士へ
転職のきっかけとなったのは、重度の方々のお世話で私の指が悲鳴を上げ、関節が腫れあがり、醜く歪んできてしまったことです。
私は痛みに耐えながらも特養での仕事を続けるつもりでいましたが、そんな私を見かねたのか、病院でケアワーカーとして働いている叔母が、「病院の介護の方が楽だよ」と誘ってくれたのです。
そこで私は転職を決心しました。
でも、せっかく紹介してくれた病院では1年程しか勤め上げることが出来ませんでした。
総合病院という大きな組織に溶け込めなかったのが理由です。
病院でケアワーカーという職は”使い走りでしかない”ということに気が付きました。
全部の病院がそうではないと思いますが、ここでの仕事は私のプライドを深く傷つけました。
そして、この時に私は思ったのです。
「介護職としての誇りを持てるような資格を取ろう!」と。
ただ、この病院勤務の介護士としての1年の間には得たことも沢山ありました。
「家政婦協会」というところから沢山の年配の方が派遣されて来られていたのですが、この方々の仕事ぶりには目を見張るものがありました。
本当の介護というか病人のお世話はこういうものなんだということを教わったのです。
この時の経験が今の私を作っているとっても過言ではありません。
友人の紹介で病院から老健へ
その後、友人からの紹介で老健に就職した私は、仕事をしながら必死で勉強し、介護福祉士の資格を取り、続けてケアマネジャーの資格を取りました。
そうなると今度はケアマネージャーの仕事がしたくてたまりません。
介護施設への疑問を感じる
本当に自分勝手なこととは思いながら、ちょうど老健での仕事に疑問を感じていたのです。
入所者100人ほどの大きな組織ですから「一人一人に対するケアがきちんとできていない」
悪く言えば”流れ作業的な仕事”となってしまってような気がしてならなかったのです。
ですから、利用者一人一人に対して最善のプランを作って実行していくケアマネの仕事をしたいと言う気持ちが抑えられなくなってしまったのです。
そこで、私は仕事の合間を縫ってハローワークに通うようになりました。
ですが忙しい時間の中、通うのは本当に大変でインターネットで検索している内に介護求人ばかりを扱ってるサイトを知りました。
そこで、ケアマネージャーの仕事を探していた私は「認知症対応型のグループホーム開苑によりケアマネージャー募集」というオープニングスタッフの求人を見つけました。
それが今の私の職場です。
「ここに出来ます」という土地だけで、建物も何も無かった状態から施設を立ち上げ、早10年になります。
長年私が理想としていた介護である「利用者本位の介護」を行えることに今は幸せさえ感じています。
これから転職を考えている方に
転職は決して悪いことではありません。
自分のレベルアップを伴う転職は理想ですが、介護の世界は広く、たくさんの事業が行われています。
色々な経験することも自分にとってメリットが沢山あるんじゃないでしょうか?
難しいと言われている介護の世界に足を踏み入れることだけでも、私はその人の素晴らしい人間性を感じます。
悔いのない前向きな人生を送ってくださいね。