料理が苦手でも大丈夫!訪問介護の料理・調理で押さえておくべきポイント | 介護職辞めたい人のお悩み相談室

料理が苦手でも大丈夫!訪問介護の料理・調理で押さえておくべきポイント

訪問介護において、料理や調理の仕事は重要度の高い仕事になります。

料理をすることに関し、「主婦歴○○年だから、料理に関しては問題ありません」と思っているヘルパーさんもいますが、自宅で家族に料理を作るのと、仕事として利用者の方に食事を作るのではかなり違ってくるので、苦手意識を持つヘルパーさんも沢山いらっしゃいます。

限られた時間内に、材料は利用者さん宅にある食材のみで調理しなきゃいけません。

そして、何より食事を作るのはあくまで仕事。

他の仕事も限られた時間内に終わらせないといけないので、料理は短時間でパパッと作り、利用者さんが美味しいと思ってくれる料理を提供する必要があるのです。

ここでは、利用者さんに「美味しい」と思ってもらえる料理を作る為に押さえておきたい「味付け、固さ、大きさ、栄養バランス」などの調理のポイントについて紹介しているので、上手に料理が作れないと感じているならぜひご一読ください。

訪問介護の料理・調理で絶対に押さえておくべき5つのポイント

介護高齢者の食事を作るうえで、必ず押さえておきたいポイントを5つご紹介します。

 

栄養バランス

毎日の食事が体の資本になるので、栄養のバランスには特に注意しましょう。タンパク質、野菜、炭水化物がバランスよく入っている料理が好ましいです。

大きさや固さ

利用者の咀嚼具合によって食べやすい形状は変わってきます。すりつぶさないと食べられない、できるだけ細かく刻んでほしいなど、事前にどのような形状にすればいいのか確認しておきましょう。

調理の味付け(濃い薄い、塩分)

濃い味付けが好みの人もいらっしゃいますが、基本的に薄味で提供することを覚えておきましょう。高血圧など、血圧に問題がある場合は特に注意が必要です。

凝った料理ではなく、素早くできる料理

「凝った料理を作ってほしい」というニーズはほぼありません。スピーディーに短時間で提供することに注力した方が高齢者からも好まれます。調理にかけれる時間が限られているので、時間内で作れる料理を考えましょう。

盛り付けにも気を配る

同じ料理でも、盛り付けによってより美味しく見えます。せっかく作った料理を美味しく食べていただくために、料理に合う皿を使う、緑や赤の野菜を一つ盛り付けるなど、ちょっとした工夫で美味しく見えるようにすることも大切です。

 

家でご飯を作る時は、少し時間がかかっても「まだぁ?」と言われるくらいで済みます。

しかし、訪問介護で利用者宅でご飯を作る時は

「時間に制限がある」

「利用者宅にある食材で作らないといけない」

この2つが、家での料理と大きく異なります。

 

訪問して、冷蔵庫を開けるまでその日の食材が分からないことは、新人ヘルパーにとっては大きなストレス。

「素早く、あるもので、おいしい料理を作る」ために、心に余裕をもって支援に入っていただくことが重要です。

訪問介護のヘルパーとして働くなら「レシピノート」を持ち歩こう

訪問してからメニューを決めていては、かなり時間がかかってしまいます。

なので、前もっていくつか料理の候補を事前に準備しておきましょう。

 

その時に使えるのが色々なレシピや、利用者の味付けの好みなどが書いてある「レシピノート」です。

 

1から10まで、細かく調理法が書かれているようなめんどくさいものではなく、作り方が書いてなくても作れる料理をノートに書いておくことがポイントとなります。

普段よく家庭にありそうな食材で作ることができる料理、食材の代用がきく料理が望ましいです。

小さめのノートを用意して、そこに簡単なレシピや味付けの好みを書き込んでおくと、現場で役立ちます。

訪問介護で使える「早い・簡単」のおすすめ料理

実際に作るならどんな料理が好まれるのか?早い、簡単、好まれやすい、鉄板の料理を2つ厳選して紹介します。

肉じゃが(1人分)

ジャガイモ2

牛肉150g

玉ねぎ1

酒 大さじ1

砂糖 大さじ1強

醤油 大さじ1弱

肉は牛肉でも、豚肉でも、鶏肉を入れても大丈夫です。野菜はジャガイモ、玉ねぎ、ニンジン、きのこ類、ネギなどから冷蔵庫にある野菜を入れます。

 

きんぴら(1人分)

ごぼう 1本~2本

人参またはピーマン1つ

砂糖 小さじ1/2

みりん 小さじ1/2

醤油 小さじ1

きんぴらの味付けは(砂糖+みりん)(醤油)が1対1。ごぼうは固いので、ニンジンやピーマンなどが向いています。

 

嚥下が悪い人やちゃんと咀嚼できない人には向いていませんが、しっかり食べられる高齢者であれば、この2つは余程失敗しない限り、美味しいと言って食べてもらいやすい料理です。

料理が苦手だと思うなら、まずはこの2つのレシピを完璧に覚えておくと良いでしょう。

時短調理のパートナー「電子レンジ」を味方につける

レンジで野菜を加熱することで時短調理が可能に

ターンテーブルのあるタイプのレンジでは、耐熱皿の上にドーナツ型に丸く並べて、野菜を加熱することです。

火の通りにくいものを円の外側、火が通りやすいものは円の内側にすることで加熱ムラを防げます。

また、耐熱ボウルに入れて加熱する場合は、下に火の通りが早い食材、上に火の通りにくい食材を入れると上手に加熱することができます。

 

フラットタイプのレンジでは、耐熱皿の場合ドーナッツ型に並べる必要がなく中央に並べます。

耐熱ボウルの場合は火の通りにくいものを上に置く必要がなくざっくり混ぜて加熱します。

煮物を作ろうと思っても、野菜を一から煮ていたら時間が足りません。

レンジで加熱してから煮ると味もよく染み込み、早く調理をすることができます。

色々な料理番組を録画して、時間のある時に見て勉強しよう

料理番組を見るポイントとしては、切り方や手際の良さ、段取りの良さなどで、すべての料理を覚える必要はなく、仕事で生かせそうな料理だけ覚えればいいです。

実際に家で一度作って家族に食べてもらっておくと、支援で作るのは2度目以降になるので手際よく作ることができます。

これは料理の腕が必ず上がるのでぜひ試してみてください。

料理が苦手な人は訪問介護の仕事は向いてない?

訪問介護の仕事を始めるにあたって、決められた時間内でご飯を作ることに自信がないなら、「調理は苦手」だと最初に伝えておきましょう。

最初は誰もが初心者なので、ヘルパーの仕事を覚えていきながら、料理の腕前もだんだんと磨いていけばいいのです。

誰でも得意、不得意があるので、「すべて完璧にしなくては」と思う必要は全くありません。

介護の仕事はそれぞれの長所を生かせる仕事だと私は思います。

料理というのは訪問介護の仕事の中で重要度の高い仕事ではありますが、新人ヘルパーに対して、利用者は物凄く美味しい料理を作ってくれる、というような期待はしていません。

料理が苦手であれば、他の部分でまずはカバーできるよう努力し、だんだんとお料理も覚えていくと良いでしょう。

1番大切なことは利用者さんに美味しく食べていただくこと

利用者さん一人ひとり、好きな食べ物や味付けは異なります。

利用者さんとコミュニケーションを取って、「どんな材料を使うのか?」「どんな味付けがいいのか?」を聞いて確認してください。

また、利用者さんによっては、アレルギーを引き起こす食べてはいけない食材もあるかもしれないので、事前にちゃんと確認しておくことが大切です。

その場合は、予定していた料理を変更するなど、臨機応変な対応が大切です。

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