介護の面接時の最適な服装・身だしなみは?|男女別で写真で分かる
「介護士の面接はどんな服装で行ったらいいの?」
「私服でお越しくださいと言われたけど、どうしたら良い?」
「介護施設のパートの応募だけど、面接はスーツじゃなきゃダメ?」
など、介護施設の面接時の服装をどうすればいいのか分からない、当日着ていくものに迷ったという声が多数あります。
一般的には「面接=スーツ」というのが常識で、基本的には介護業界の面接もスーツで面接に臨むのが軸となっています。
しかし、介護士の面接時の服装はスーツも多いのですが、『私服面接』も多数行われている実態があります。
この記事では介護士の採用面接に最適な服装や身だしなみについて、男女別に頭のてっぺんから足の先まで細部にわたって解説しています。
介護士の人員不足が社会的問題となっていますが、人員不足の現場であっても誰もが採用されるわけではありません。
人員不足に悩まされる現場だからこそ、面接官は『利用者に不快感を与えない人物か?』『仕事をきちんと続けられそうか?』を見極めるため、細かいところまで面接では見られています。
介護施設の面接ならではの服装や身だしなみで気を付けるべきポイントを押さえておきましょう。
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介護の面接時の服装・身だしなみで覚えておきたい3つの重要ポイント
① 介護士の面接は清潔感を第一に
人物の第一印象は、初めて会った時の3~5秒で決まり、また第一印象を決定づける情報のほとんどを「視覚」から得ていると言われています。
その視覚情報で最も目につくのが「清潔感」です。
介護士の仕事は人の命を預かる責任重大な仕事です。
なので、清潔感に欠ける服装・身だしなみをしていると、「社会人としての自覚がなく、仕事もいい加減にこなすのではないか」というマイナスイメージを招きかねません。
一方、清潔感のある服装・身だしなみをしていると「この人はしっかり仕事をしてくれる」というイメージが膨らみます。
介護業界で働きたいなら、面接時に清潔感がある人物と印象付けるのはとても大切なことです。
しかし、いくら清潔感のある服装や髪型・メイクを心がけていても、表情に活気がなく、どんよりとした雰囲気を醸し出していると「この人を採用して大丈夫かな?」という印象を与えか ねません。
表情や話し方ひとつで印象は左右されます。
介護士の面接前は、自分の服装や身だしなみに加えて、表情や話し方が面接官に好印象を与えるものかどうか、今一度意識してみて下さい。
② 正社員の面接は落ち着いたスーツやジャケットがど定番
介護職の正社員の面接は、落ち着いた色のスーツやジャケットが定番です。
私もキャリア10年近い介護福祉士なので、今までにいくつもの面接に来られた方を見てきていますが、正社員として採用されている人の服装を思い出してみると、ほとんどがスーツやジャケットを着用している感じがします。
黒、グレー、ベージュなどのシックなスーツやジャケットは、面接官に落ち着いた人物である印象や清潔感を与えます。
「私服で良いですよ」と言われても、派手な服やカジュアルすぎる服装は、社会的常識から外れた印象を与え、礼儀や品格がなくTPOをわきまていないと思われがちです。
後から詳しく解説しますが、正社員として応募する際はスーツ着用をおすすめします。
堅苦しい服装でなくても大丈夫と言われている場合もジャケットを1枚羽織るなど、しっかりした人だと印象付ける服装を意識すると良いでしょう。
③ 介護士は対人援助、匂いにも配慮を
介護士の仕事は対人援助が基本です。
特に車いすからベッドへ移る場合などの移乗介助は、介助者と要介護者が身体を密着しなければ行えない場面もあります。
その時に、たばこや香水の匂いがきついと利用者はどう感じるでしょうか?
面接官は利用者に不快感を与えかねない人をわざわざ採用することは絶対にありません。
なので、たばこや香水の匂いで面接に落ちた、といったことにならないよう注意しましょう。
介護面接における『正社員、パート、派遣』の服装の違い
正社員の採用面接の服装はスーツ着用が定番
介護施設の面接では「スーツじゃなくて普段着で良いですよ」と言われることもあります。
しかし、私服や堅苦しくない服装で良いと言われた場合でも、やはりスーツを着用する方が良いです。
普段着や私服で良いと言われ、スーツで面接にいくと、「そんな堅苦しい服装でなくていいのに」と言われることもありますが、スーツでマイナス評価を受けることは基本的に無いので、正社員に限らず、本気で採用されたいなら黒やグレーなどのスーツ着用をおすすめします。
反対に、服装の指定がないからと、私服で行くと、服装選びやコーディネートがカジュアル過ぎて、逆に面接官に悪い印象を与えてしまう恐れもあるので、礼節をわきまえるといった意味でもスーツを着用することをおすすめします。
特に正社員の場合は、これから同じ介護施設で働く一員として、社会常識や秩序が求められることになるので、常識がある人物だと面接官に印象付けるためにも出来る限りスーツで行くようにしましょう。
パートの採用面接は私服が多い
面接時の服装で悩まれる方が特に多いのが「介護職のパート職員の応募」ですが、介護施設のパート、アルバイト、派遣の採用面接は、私服で臨まれる方が圧倒的に多いです。
これは業界特有の風潮と言いますか、パート職員の応募でスーツで来られる方は、今までの面接を見る限り、おそらく4分の1もいないんじゃないかなと思います。感覚的な話にはなりますが。
しかし、パート職員の面接で私服が多いのはどこの施設もそうだと思います。
パートの面接は私服が多いですが、私服や普段着で来てくださいねと言われていても、Tシャツやジーンズなどのラフすぎる格好はNGです。
ラフ過ぎたりカジュアル過ぎる格好は、面接官の印象が悪くなる恐れもあるので、常識範囲内の落ち着いた服装で臨むことが大切です。
男性介護職の理想的な面接時の服装、身だしなみ
男性スーツ編
・スーツ
黒、紺色、灰色などの落ち着いたダーク系のスーツがベストです。
柄は無地のものや薄いストライプなど落ち着いた柄が最適です。
男性がスーツを着る時に特に気を付けてほしいのは、シワだらけでないか?を前日までにしっかり確認しておくこと。
そして、ダーク系のスーツはフケやほこりなどのゴミが目立ちやすいので、面接室に入る前に確認することの2つです。
スーツのシワは、だらしない印象を与えてしまうので、必ずアイロンをかけるか、もしくはクリーニング済みのスーツを着用しましょう。
・シャツ
シャツは白色の無地が基本です。柄は少しあっても構いません。
カラーはなるべく白色をおすすめしますが、白色のワイシャツが手元になければ、薄い水色など爽やかで清潔感のある印象のものでも構いません。
・ネクタイ
面接時のネクタイのおすすめの色は、『青(紺)、水色、エンジ、緑、グレー、薄い黄色』の6色です。
ネクタイ選びは派手すぎる色、デザインは避けること、この2つに注意してください。
・靴
靴は、黒色のストレートチップのデザインのものが無難です。
靴は家を出る前にしっかりと磨き、傷や汚れがないか確認しておきましょう。
・ベルト
黒色のものを選ぶと良いでしょう。
黒のシンプルなベルトを持ってないなら1つ購入することをおすすめします。今後も必ず必要になる時が来るので。
ベルト選びは、派手なバックルが付いてるものや、赤などの派手な色を使っているベルトは避けましょう。
男性私服編
上着は、シャツ・ジャケットまたはカーディガン。
ズボンはチノパンが良いでしょう。
色はいずれも、ベージュ系や黒・グレー系が好ましいです。
ジーンズ・スニーカーなど、遊びに出掛ける時のような服装はおすすめしません。
足元は、革靴を履きましょう。
男性身だしなみ編
1)髪型・髪色はどうするべき?
髪色は黒色。耳にかからない短髪でスッキリとした髪型がベストです。
髪色は落ち着いたブラウンなら問題ないとされていますが、面接という場に相応しいか?と考えると微妙なので、マイナス要因を極力排除したいなら、カラーは『黒』一択でいきましょう。
また男性の場合は、髪型だけでなく、フケや寝ぐせにも注意が必要です。
ワックスやジェルなどの整髪料で髪型を整えるのに使用した方が良いのか?迷われる方もいますが、基本的には髪型を整えるくらいなら好印象を与えるので何も問題ありません。
もしも髪型に迷った場合は、それが「ビジネスシーンに相応しいかどうか?」で考えましょう。
2)ひげは全部剃るべき?
ひげは、剃り残し、無精ひげ、伸ばしきったひげ、面接では全てNGです。ひげはしっかり剃りましょう。
ひげは不衛生な印象を与え、飲食店での面接の場合、即却下という事例も多くあります。
清潔感を求められるという点では介護職も同じなので、剃り残しのないようにしておきましょう。
また、面接は夕方から夜になる場合も想定されます。
前日の夜のお風呂で髭を剃る人もいますが、時間が空くと夕方には青髭がぽつぽつと汚らしくなるので、必ず当日、出かける前に剃るようにしましょう。
3)アクセサリー類の注意点
ピアスやネックレスはNG。
腕時計は施設から指摘されていない限り、できるだけつけていくことをおすすめします。
また男性の場合、結婚指輪をどうするべきか悩む人が多いですが、結婚指輪に関しては基本的には外す必要はありません。
しかし、施設によっては利用者さんの身体を傷つける可能性があることなどから、装飾品を禁止しているところもあるので、施設側から指摘があった場合は必ず外してから面接に臨んでください。
女性介護職の理想的な面接時の服装・身だしなみ
女性スーツ編
・スーツ
色は黒や濃紺、灰色などの落ち着いたダーク系のスーツがベストです。
スカートタイプかパンツタイプかで迷われる方もいますが、どちらでも構いません。
スカートの場合は、華やかで女性らしい印象を与えます。
スカートの形は、落ち着いた印象のあるタイトスカートを選び、膝が隠れるくらいの丈で、ストッキングは肌色のものを着用しましょう。
一方、パンツの場合はかっこよく活発な印象を与えます。
タイト過ぎず、小さすぎない自分にフィットしたサイズのパンツを選びましょう。
座った時にくるぶしが隠れるくらいの長さが良いでしょう。
・シャツ
白色の襟付きシャツが基本です。シミ、シワがなく清潔感のあるものか確認しておきましょう。
・バッグ
当日は書類を持参するケースや受け取るケースが多々あります。基本は黒のビジネスバッグがおすすめです。ブランドのバッグ類はあまり面接の場には相応しくありません。
ですが、黒のビジネスバッグを持ってない場合は、無理して購入する必要はありません。
なるべく落ち着いたカラーで、派手なデザインを避けたバッグを選びましょう。
・ストッキング
スーツに生足は厳禁です。必ずストッキングを着用しましょう。その際に伝線してないか?のチェックも忘れずに。
・靴
黒色で靴底の低いものを選びましょう。足音が響くハイヒールなどの靴底が高いものはNGです。
施設内に入る際は下駄箱で靴を脱ぎ、スリッパに履き替えるのが一般的ですが利用者がうっかり触ってしまいヒールで怪我をしてしまう可能性もあります。
・髪型
髪の毛が肩よりも長いなら、ゴムで後ろに1つ結びで束ね、細かい髪の毛はヘアピンで綺麗に留めておきましょう。
女性私服編
ブラウス・ジャケットまたはカーディガン、膝丈のスカートが一般的にオフィスカジュアルと呼ばれている服装です。
しかし、介護体験実習がある場合、床にしゃがんだり中腰になる可能性もあるのでチノパンが良いでしょう。
色は黒や白など落ち着いた色が好ましいです。
足元は靴底の低いパンプスなどを履きましょう。
女性身だしなみ編
1)メイクはどの程度にするべき?
つけまつ毛や派手なアイメイクは好まれません。
健康的なナチュラルメイクにしましょう。
爪は短く切り、ネイルも控えます。
介護士は仕事上、爪を短く切る必要があるので、手元まで事前にしっかり確認しましょう。
2)髪色、香水に注意
昔は「介護士の髪色は黒色」というイメージがありましたが、最近は落ち着いた「茶色」であれば認められている施設がほとんどです。
明るい髪色の場合は、黒色または落ち着いた茶色に染めなおし面接に臨みましょう。
また、香水の使用は面接官に不快感を与えかねないので控えましょう。
3)アクセサリー類の注意点
結婚指輪以外の装飾品はすべて外しましょう。
実際に介護現場で働くようになると、アクセサリー類は身だしなみどうこうの問題ではなく利用者さんを傷つける要因になることや、落としてしまい利用者が異食してしまう可能性があるからです。
「動きやすい服装(私服)でお越しください」と言われたら何を着ていけば良いの?
これ、介護の面接ではよく言われる言葉です。
「動きやすい服装で…」「私服で…」と言われた場合、面接後に施設見学や現場体験実習が予定されている可能性があります。
面接で言われる私服とは、『ビジネスマナーを守った服装』のことです。
なので、パンツはチノパンなどのタイト過ぎないパンツを着用し、上着はジャケットやカーディガンを羽織るなどして小奇麗な格好で臨みましょう。
「動きやすい服装で」と言われた場合に想像するのは、一般的にジャージやジーパンだと思いますが、今回はあくまでも「面接」です。
「面接であること」「介護施設での動きやすい服装」この両面で考えると、襟のあるポロシャツにチノパンが相応しいでしょう。
動きやすい服装と指定があるなら、女性の場合はスカートは絶対にNGです。
面接はスーツで受け、更衣室で動きやすい服装に着替える…といった手もありますが、「動きやすい服装で来てください」と言われているので、スーツで行って着替えを持っていく必要はないでしょう。
季節や天候による面接時の服装のマナー
【夏場の面接】男性のワイシャツは半袖?長袖?ネクタイは?
最近はクールビズなど、夏場は半袖のワイシャツにノーネクタイというスタイルが一般的になりつつあります。
しかし、今回は「面接」という場です。
半袖のワイシャツにノーネクタイで臨むのは、果たして正解なのでしょうか?
答えとしては、ワイシャツは清潔感があるかどうかが問題なので、袖の長さは重要視されないので、ワイシャツは半袖でも構いません。
ただし、スーツのジャケットは必ず持っていき、「暑くても腕にかける」「面接時だけでも着用する」など、面接の場に相応しい恰好を意識しましょう。
ネクタイに関しては、面接なので、男性はきちんと締めていくのがルールです。
【冬場の面接】コートやマフラーはいつ脱ぐのが最適?
コートやマフラーを着用したまま面接を受けるのはNGです。非常識だという印象を持たれてしまいます。
基本的には、コートやマフラーは玄関に入る前のタイミングで脱いでたたみます。
マフラーはバッグへ、コートは形を整えて腕に掛けるようにします。
玄関に人が多くいる場合など、脱ぎにくい状況の時は玄関から離れた場所であらかじめ脱いでおくなどタイミングを見計らう必要があります。
面接中は、コートは綺麗に丸め、床に置いた鞄の上に置くと良いでしょう。
間違えてもひざ掛けの代わりのように使用したり、椅子の背もたれにかけるといったことはやめましょう。
【雨の日の面接】傘に関するマナー
大雨が降っている場合は『長傘』を使うようにしましょう。
折りたたみ傘よりも長傘の方がサイズが大きいので、スーツが雨で濡れるといったことを最小限に抑えることができます。
また、面接時の傘の取り扱いマナーも重要です。
濡れたままの傘を施設内に持ち込むと、床が濡れ、利用者さんが滑って転倒してしまうリスクがあります。
施設の玄関に傘袋や傘立てがある場合は利用させてもらうのがマナーですが、見当たらない場合は綺麗にたたみ、タオルで傘の水滴をふき取ってから施設内に持ち込みましょう。
面接室に持ち込む場合は、傘は鞄の横に並べる置き方が一般的です。
また、小雨の場合は折りたたみ傘を使うようにしましょう。
折りたたみ傘は袋に入れて鞄にしまうことができるので水滴で床が濡れる心配がありません。
一番重要なのは、雨が降っていなくても鞄の中に必ず折りたたみ傘を入れておくということです。
天気予報が晴れであっても自然現象なのでいつ雨が降り出すか分かりません。
ずぶ濡れのまま面接を受ける、といったことがないように注意しましょう。
【口コミ】私たちはこんな服装で面接に臨みました
自分に自信がなかったけど、笑顔は大事だと思いひたすらニコニコしてました。就職後少したってから当時の面接官に「すごく印象がよかったよ」と言ってもらえました。
スーツと私服、どちらが良いかギリギリまで悩み結局スーツで臨みました。同時に面接を受けていた方もスーツだったので「あぁ…スーツでよかった」と安心しました。
パートですがスーツを着て行ったら面接官に「そんな堅苦しい格好で来なくてもいいですよ」と言われました。
スーツで行き、受かりました。後で聞いた話だと、私の施設は正社員の面接で私服で行くと社会常識がないと思われ落とされるそうです。
心気一転のため、新調したスーツでいきました。それだけで気持ちが明るくなったような気がしてハキハキと受け答えができました。やはり思い込みは大切ですね。
先日、介護の正社員面接に行きました。面接には男女8名いましたが私以外全員スーツでした。
傘立てがなかったので面接室に傘を持ち込みました。事前に傘はどのようにして置けばいいのか調べておいて良かったです。同じ面接を受けていた人を見ると、傘から雨滴がポタポタ…私はしっかり拭いていたので良かったです。
「私服可」と言われたので、私服で行ったら他の方はスーツで来ていた。服が気になり全然面接に集中出来ず、大失敗だった。
服装は完璧だったのに爪を切るのを忘れてしまいました。「爪は切ってくださいね」と言われて大量の冷や汗が一気に溢れ出しました。
TPOをわきまえて他人の目を意識した服装選びを
面接の服装はTPO(時・場所・場合)をわきまえて…とよく言われますが、TPOをわきまえることは、いわば社会常識なので、これを全く理解できてない人はやはり不採用になる確率も高くなることが容易に想定されます。
介護施設ではやはり清潔感が第一に見られます。
そして対人援助になるので、常識外れのことはあまり許されない風潮にあることを理解されておくと良いでしょう。
後々後悔することのないように、「介護施設とはどういったところなのか?」をしっかり理解し、面接に臨みましょう。
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