介護派遣の時給相場・平均時給を徹底調査|資格や地域による違い
「介護の派遣の仕事の時給相場が知りたい」
「介護派遣の時給は高いけど、この時給額は適性?」
「高い時給と低い時給の求人の違いって何?」
など、介護職の派遣社員として就業する際の『時給』についての疑問の声が多く聞かれています。
介護職の人材派遣という雇用形態で働く上で、『1時間働いたらいくらになるのか?』の時給額はとても重要です。
そこでこの記事では、介護職員の派遣の時給に関する仕組みや相場(平均時給)について、現役の介護職員が解説しているので、派遣の仕事を探している方はぜひ参考にして下さい。
介護派遣の時給相場・平均時給はどのくらいを調べてみた
『リクナビ派遣の派遣のお仕事職種別平均時給 介護関連のお仕事』によると、介護の平均時給は『1300~1400円程度』で推移していることが分かりました。
平均時給は、毎月変動があり、月によっては60円程度の変動があります。
また、平成29年11月時点で取り扱っている関東圏の求人のうち、
一番低い時給は「1150円」
一番高い時給は「2500円」
と『1350円』もの開きがあり、それを平均した時給額が1300~1400円程度となっています。
しかし、なぜこんなにも求人によって時給に差があるのでしょうか?
その理由は、これから解説する『保有する介護資格による時給の違いや地域による時給の違い』が一因となっています。
保有する介護資格による時給の違い
介護の仕事は、無資格未経験の方の採用枠も多数あるものの、介護事業者は即戦力として働いてくれる介護資格の有資格者の採用に積極的です。
① 介護職員初任者研修の派遣の時給相場
初任者研修の資格保持者の時給相場は『1400円』程度です。
介護福祉士国家資格ほど大きな資格ではないですが、それでも持っているのと持っていないのでは大きな差があります。
初任者研修の次のステップとしては介護福祉士国家資格取得を目指すことなので、重宝される人材といえるでしょう。
② 介護福祉士の派遣の時給相場
介護福祉士の時給相場は『1500円』程度です。
やはり、人員不足が深刻化されている介護現場で介護福祉士は重宝される人材なので、他の資格よりも時給が高めに設定されているところが多く見られました。
最低時給は1200円、最高時給は2500円程度でした。
③ 介護支援専門員の派遣の時給相場
介護支援専門員(ケアマネージャー)の時給相場は『1400円』程度です。
介護福祉士の人材派遣に比べると求人数は少ないものの、近年、介護支援専門員の人材派遣が増加傾向にあります。
増加傾向にある理由は、介護支援専門員は、「利用者の担当になり、プランを考えていく仕事」なので、どの施設も「施設で雇用した生活支援専門員」を利用する場合が多いからです。
④ 社会福祉士の派遣の時給相場
社会福祉士の時給相場は『1350円』程度です。
社会福祉士も生活支援専門員と同じく、施設に雇用されるというのが一般的です。
そのため、派遣の求人というのはそう多くはありません。
社会福祉士の資格を保有していても、現場で働かされる場合もあります。
社会福祉士として派遣で働く場合は勤務内容を確認しておく必要があるでしょう。
⑤ 無資格者の派遣の時給相場
資格なしの時給相場は『1000~1200円』程度です。
やはり、資格保持者に比べると時給は低めに設定されています。
無資格・未経験の場合は、時給にあまり期待しない方が良いでしょう。
ですが、それでも時給900円程度のパートに比べると高時給になっています。
地域別に見る介護職員の時給の違い
地域別に介護派遣の時給を調べていると以下のような結果になりました。
上記を見る限り、地域によって時給にかなりの差があることがお分かりいただけると思います。
東京23区を含む関東エリアは、他の地域に比べると頭一つ分高い傾向にあり、時給1200円~2500円の範囲が広く設定されていました。
しかし、地方都市の介護求人を調べてみると、そもそも介護施設自体が都市部と比較して少ないため、それに伴って求人も少なく、募集があったとしても時給は1000円未満程度と、派遣にしては低めの時給に設定されている事が分かりました。
つまり、介護士の必要度が地域によって大きく異なり、それが時給にも反映されているのです。
介護パートと介護派遣の時給はどっちが高い?
介護パートと介護派遣の時給を比較した場合、一般的に介護派遣の方が時給は高いです。
『最低賃金に関する特設サイト(厚生労働省)』によると、平成29年10月1日時点の東京都の最低賃金は『958円』になります。
東京都足立区のある有料老人ホームでの派遣社員の時給は『1400円』で、パートの時給は『1065円』となっていました。
どちらも最低賃金は上回ってはいるものの、派遣社員とパートの時給には『335円』もの差があります。
時給335円の差はかなり大きく、月給に換算するとかなりの額になります。
比較対象となった有料老人ホームの求人を見比べると、派遣とパートの勤務形態は同じで、どちらも時間指定が利き、夜勤は出来なければしなくても良いと書かれていました。
勤務形態は同じなのに、雇用形態が違うだけで月給に『約6万円』もの差があるなら、パートやアルバイト職員で働くのは考えものですね。
介護職の派遣社員の時給はなぜ高い?その理由は?
介護派遣の時給が高い理由は「人員不足の穴埋め」のためです。
介護施設というのは『人員配置基準』が非常に厳しく定められています。
配置基準を満たさないまま運営を続けていると、国や自治体からの報酬が無くなり、施設の収入源がなくなってしまい、運営費用や人件費などを支払うことができなくなってしまいます。
介護施設のほとんどは人手不足で介護士の取り合いになっているので、正社員・パートの人員確保がままなりません。
そういった場合の最終手段として、人材派遣会社と契約してスタッフを派遣してもらうのです。
介護士のニーズは高いので、高い時給を設定してでも介護施設は派遣スタッフを必要とします。
人員配置基準を満たさなければ施設が潰れてしまうので、高い時給を支払ってでも派遣スタッフを派遣してもらうよう人材派遣会社に頼むのです。
注意!?時給の高すぎる施設には裏がある?
【高時給】時給1700円ヘルパー急募
登録ヘルパー募集 身体介助 時給2500円~
というような募集を見かけたことはありませんか?
時給が高すぎる施設の求人情報を見ると、「これホントなの?」と、疑問に思いますよね。
高時給を謳っている求人は、それだけの仕事量や能力が求められるということはありますが、特に気を付けて頂きたいのが「登録ヘルパーの求人募集」についてです。
ヘルパーの仕事には
- 入浴・排泄ケアなどの『身体介助』(※時給高い)
- 買い物や掃除などの『生活支援』
の2種類があり、身体介護と生活支援の時給は『200~500円』程度の開きがあります。
身体介助の方が、生活支援よりも身体的負担が大きく、専門知識・テクニックも要するので、高い時給で設定されています。
つまり、ヘルパーで働くなら、なるべく身体介助の仕事を多く入った方が稼げるのです。
しかし、中には「登録ヘルパー 身体介助 時給2500円~」の求人に応募してヘルパーの登録をしても、蓋を開けてみたら任される仕事は生活支援ばかりで、想定していた時給と違っていたケースもあります。
また、それに加えて「移動時間は労働時間に一切含まれず、時給が発生しなかった」という事例もあり、そうなると収入が希望額と大幅に違ってきてしまいます。
ですので、移動時間、交通費、任される仕事内容は、事前にしっかり確認しておくことが大切です。
裏のない「ホワイトな介護施設」は、職員の定着率が良く、時給を高く設定していなくても希望者が集まります。
しかし、『ブラックな介護施設』になると、職員の定着率が悪い上に、時給をかなり高いものにしなければ希望者が集まりません。
しかし、「高時給=ホワイトな施設」とは限らないので注意が必要です。
「高時給」というふれこみだけにとらわれず、
「仕事内容はどのようなものになるのか?」「口コミはどうなっているのか?」「給与以外の待遇面はどうなのか?」
しっかりリサーチした上で派遣先を決定しましょう。それが、施設選びの一番のカギとなるでしょう。
派遣社員の時給アップの交渉術|大切なのはタイミングと交渉方法
元々、時給が高いと言われている介護派遣ですが、時給アップ交渉をして賃金が上がったケースもよく聞く話です。
「ユーザーアンケート集計結果(エン派遣)」によると、時給アップの金額は10~50円が54%と全体の約5割を占めていることが分かりました
時給をアップしてもらうためにはどのような手順を踏むべきなのか、解説を交えて説明していきます。
✓ 時給アップの交渉は誰に言えばいい?
介護職員が時給アップを図るには、まずは派遣会社の担当者に時給を上げてもらうよう相談・交渉します。
交渉方法は直接・電話・メールなど色々ありますが、一番自分の思い・頑張りを伝えることができるのはやはり「直接担当者に交渉・相談する」に限ります。
✓ お願いする時期・タイミングは?
時給交渉のタイミングは「求人応募、契約更新、常時」色々なパターンがありますが、1番交渉が通りやすいのが契約更新のタイミングでです。
何も実績がない状態では、時給アップの交渉は難しいでしょう。
なので、区切りの良い契約更新のタイミングを狙ってお願いしてみると良いでしょう。
✓ 上手くいく交渉の方法は?
では、どうすれば時給交渉が上手くいくのでしょうか?
時給交渉のポイントは、
- ちゃんと就業実績を作ってから(※過去の勤務態度や実績)
- 新たに介護資格を取得した人や介護福祉士の有資格者
- 今後も長期で働く意思があることを示す
というような事が大切です。
また、時給面だけでなく、交通費が支給してもらえるよう、交通費分を派遣会社側に負担してもらえるように交渉するなど、交渉の仕方を工夫してみるべきです。
交通費支給の代わりに時給50円アップしてもらったというような事例もあるので、交渉の仕方も工夫してみると良いでしょう。
最終的には、あなたの勤務実態や人柄が派遣社員の評価となるので、真面目に働きながら契約更新時に時給交渉をお願いしてみることをおすすめします。
注意点
単に「時給上げて下さい」とお願いするだけでは、時給を上げてもらえる可能性はハッキリ言って低いです。
時給を上げるという事は、
「派遣社員の時給を100円上げる=派遣会社の利益が100円少なくなる」
という仕組みなので、あなたの時給を上げれば、派遣会社のマージンが少なくなります。
という事は、時給を上げてもそれほど利益をもたらさないと思われる派遣社員の時給アップの交渉を了承する訳がないのです。
つまり、時給を上げるのは「それ相応の対価があると判断された場合」に限ります。
あなたの時給を上げることで、派遣会社にどういった利益をもたらすことができるのか?を伝えられるようにしておきましょう。
高時給の介護派遣|派遣会社はどこに登録するべき?
介護求人を取り扱う派遣会社の求人は、各社待遇が異なります。
待遇(時給、交通費、福利厚生)に違いがあるからこそ、登録するなら大手の人材派遣会社を選ぶことがおすすめです。
大手の派遣会社や求人サイトを選んだ方が良い理由は、
- 大手の方が取引先も多く紹介可能な施設も多い
- 大手の方が案件豊富なので多様な時給の仕事がある
- 派遣切りにあっても、次の仕事先がすぐに見つかる
というように、大手で資本力のある派遣会社に登録した方が、待遇面で見ても優遇されていますし、倒産するリスクも少なくなるので安心です。
ただし、高時給ばかりに目を向けていると、仕事内容がブラックだったなど後から後悔することにもなりかねません。
派遣登録する際は、高時給の求人が豊富にあることに加えて、登録スタッフへのサポート面もしっかりしている派遣会社に登録しましょう。
待遇の良い介護求人をお探しの方におすすめの介護派遣会社は『スタッフサービスメディカル』です。
スタッフサービスメディカルでは、
『交通費支給+高時給案件』『介護福祉士国家資格取得までのサポートも全面的にしてもらえる』
など、これから介護職の派遣会社に登録するならおすすめしたい1社になります。
人材派遣業界大手のスタッフサービスグループなので、求人数も別格ですし、福利厚生も充実しています。
また、正社員を目的とした紹介予定派遣の募集や、無期雇用派遣(スタッフサービスメディカルの社員)の採用もあるなど、多様な働き方が可能なので、未登録の方がいらっしゃるなら、この機会に派遣登録だけでも済ませておくことをおすすめします。