介護職のパートから正社員にしてもらえない
1年や半年など、ある程度経験がある非正規のパート勤務の介護職の方で、正規職員になりたいと思う人も多いでしょう。
施設によっては「パートから正社員になりたい」という旨を伝えると、「いつから正社員として働けますか?」と正社員になるための試験もパスして、すぐに社員にしてもらえることもありますが、逆に「まだ経験も浅いので、もう少しパート勤務で様子を見てから」と言われたりして、やる気があっても施設側の都合でパートタイマーから正社員にしてもらえないようなこともあるのです。
時給計算のパートと正規職員ではお給料もかなり開きが出るので、社員になれないとモチベーションも上がりませんし、このことを理由に介護職を辞めたいと考えてしまう人も少なくないのです。
介護職を支えているのは多くのパートさんのおかげで成り立っていますが、これでは待遇は良くなるどころか、悪化するばかりです。
介護の非正規雇用の実情と改善策についてまとめました。
介護で働く非常勤職員(パート)はどれくらいの割合なのか!?
介護の仕事は多くの非常勤職員の方で成り立っていると言っても過言ではありません。
確かにパートや派遣というのも1つの働き方なので、例えば小さい子供がいる女性で早く家に帰らなきゃいけないような人には有難いとは思いますが、正社員採用を希望しているにも関わらずなれない状態はかなりきついですね。
ところで非常勤の介護士として働く方が全ての介護職員のどれくらいの割合を占めているか知っていますか?
非常勤の割合は年々増加傾向にあり、介護職員全体の非常勤の占める割合は平成12年には約35%だったのが平成17年には約42%と増加傾向にあるということが厚生労働省大臣官房統計情報部から発表されています。
これは職場ごとによっても変わってきて、施設の場合は非常勤割合は15%ほどになりますが、在宅サービスになると約50%と半数もの人がパートや派遣で成り立っているのです。
年々介護職として働く人が増えている中、この割合には正直驚かされますが、これが今の介護の実情なのでしょう。
離職率も正規職員よりパートの方が圧倒的に高い
そしてもう一つ顕著に出てくるのが介護職として働く正規職員と非正規職員の離職率の違いです。
パートタイマーや派遣というのは、そもそも働いている概念が広いので単純に比較することはあまり良くないかもしれませんが、数字だけ見ると正規職員の離職率が約17%に対し、非正規雇用に方が約22%と高くなっているということが厚生労働省のデータで発表されているのです。
女性が7割8割くらい占める介護の仕事なので、もちろん働き方の選択肢が多いというのは良いことなのですが、「何で社員と同じ仕事しているのに私はお給料が少ないの!?」と、パートの待遇に不満がある人も多いのです。
中には社員よりも働いているという人もいるでしょうから、それで正社員になれないんだったら仕事に対するモチベーションもかなり下がってしまいます。
こういった場合はどうするのが良いのでしょうか?
正社員にしてもらえないなら他の介護施設へ転職を
もしあなたが正社員として働くことを希望しているにもかかわらず、今いる事業所が正社員を取らないようなところなら早めにそこは辞めて、他の介護の事業所に転職しましょう。
正社員登用の条件が「○○ができるようになってから」「あと数カ月経ってから判断します」というのはホント信憑性に欠けますし、もしも正規職員になれなかった場合に困るのはあなたです。
実際雇う側としたらパートや派遣などの非正規職員というのは、都合よく扱われてしまっていることも少なからずあります。
そんな風にならないためにも正社員として雇ってもらえる施設をさがす方が早いんじゃないでしょうか?
正規職員として採用されやすいのは在宅サービスよりも圧倒的に介護施設勤務の方が正社員になれるところは多いと思います。