介護派遣の年齢制限は何歳まで?40代以上の中高年でも採用してもらえるの?
介護の人材派遣の仕事に興味があるけど、
「40歳未経験からでも介護業務は務まるのか?」
「40歳を超えた私に仕事の紹介は沢山あるのか?派遣登録はできるの?」
「30代後半から介護の仕事を始めるならどの介護施設がおすすめ?」
このように介護派遣で働いてみたい興味はあるけど、色々な不安があるから応募できていないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、介護職の人材派遣の年齢に焦点を当てて、たくさんの疑問の中から、特に皆さんが気になっているであろう悩みをピックアップしてみました。
皆さんが抱えている疑問が少しでも解決すればと思います。
介護派遣に登録するメリット・デメリットを業界人がお教えします
介護派遣の登録に年齢制限はあるの?
介護職やメディカル部門を広く扱っている大手派遣会社「スタッフサービスメディカル」と「かいご畑」の2社に「介護派遣の登録に年齢制限はあるものなのでしょうか?」と、問い合わせてみたところ、『介護派遣の登録に年齢制限はありません。』との回答を得ることができました。
スタッフサービスメディカルからは「介護派遣に年齢制限は設けておりません」とキッパリとした返答を得ました。
そしてかいご畑からも同様に、「年齢制限は設けていません」との返答がありました。
ただし、これはあくまで「派遣登録」だけの話であるので、実際に紹介してもらえる仕事はあるのでしょうか?
中高年の介護派遣に需要はあるものなのかについても突っ込んで聞いてみました。
年齢が高いと介護派遣の仕事は紹介してもらえない!?ウソ?ホント?
中高年の40代や50代にも介護派遣の仕事の需要はあるのか?
先ほどの2社(スタッフサービスメディカルとかいご畑)に疑問をぶつけてみると、2社とも「仕事の紹介は可能です」とのことでした。
もっと詳しく説明すると、
とのこと。
とのことでした。
やはり、介護業界は人員不足が問題視されている業界なので「無資格未経験の中高年」であっても需要はあるのです。
『年齢の限界は何歳まで?』介護の仕事はいくつまで働くことができるの?
デスクワークではないので、何歳まで仕事が続けられるか?不安視する声もありますが、介護の仕事は何歳でも続けようと思えば続けられる仕事です。
介護業界では、新卒で就職する人もいれば、子育てが落ち着いた40代~50代の方が就職する場合も多くあります。
実際、「介護労働安定センターの介護労働の現状について」の資料によると、介護業界の平均年齢自体が『45.7歳』となっており、60歳以上の介護職も全体の10%超えています。
元々、平均年齢が高い介護業界ですが、「何歳まで働くことができるのか?」といことに着目すると、重要となってくるのが「施設側の対応」です。
勤務状況は過酷ではないか、無理なシフトではないか、休憩時間はしっかりととることができるのか等によって何歳まで働けるかは大きく左右されます。
つまり、年齢が関係しているわけではなく「仕事が最近しんどい」と感じた時点で「介護の限界」であると認識する必要があるのです。
40代未経験から始める介護派遣|気を付けるべき5つのポイント
① 前職との待遇や給与の差にストレスを感じる場合がある
異職種から転職してきた人は前職との比較をしてしまい、それがストレスになってしまう場合もあります。
施設によっては、残業代がしっかり出る職場もあります。
ですが、多くの施設は退勤が30分遅れたからといって残業手当が出るわけではありません。
介護業界では、
『定時に仕事を終えることができない=定時に仕事を終わらすことができない力量不足』
と見なされるからです。
もちろん、人員不足により上司から残業を頼まれた場合や、業務終了後に会議がある場合には残業代は発生します。
派遣社員の場合は残業はほとんどありませんが、業界的には「サービス残業」が多くあるのが実情です。
世間で言われているように、重労働のわりに給与も安い。
「介護労働安定センターによる介護労働実態調査」において、介護職員の採用が困難な理由について「賃金が安い」と答えた割合が57.4%もあったほどです。
前職で良い待遇・高収入を得ていたならば、それなりの覚悟が必要です。
② 体力だけではなく『記憶力』も必要
「介護職は体力勝負」
こんなこと聞いたことはありませんか?
確かに介護士は体力なしではやっていけない仕事です。
ですが、体力と同じくらい「記憶力」も大切なのです。
施設の入居者が50人だとすれば、
- 50人全員の既往歴(過去にかかった病気)
- 服薬状況
- 性格や利用者同士の相性
などをしっかり把握しておかなければなりません。
特に、既往歴は特に重要で過去にかかった病気や、骨折箇所などを把握しておかなければ、ケアに支障が出るからです。
骨折歴があれば、骨折した部位によってケアの方法が変わってきますし、糖尿病を患っていれば食事量の把握や低血糖症状がないかなどの体調の確認を日ごろから注意深く見ておかなければなりません。
「いつもと様子が違う」などと思ったときは「既往歴」が関係している場合もあります。
また、服薬している薬に副作用が出る場合もありますので、利用者ひとりひとりが
- 「何の薬を服用しているのか」
- 「その薬にはどのような作用があるのか」
- 「どのような副作用が出る可能性があるのか」
を把握しておかなければならないのです。
そのため介護士における記憶力は大きな役割を果たすのです。
③ 夜勤は重労働。身体と相談しながら検討を
夜間の介護施設といえば、「利用者さんは寝静まり、巡回や排泄ケアだけ…」といったイメージをお持ちではありませんか?
実は介護の仕事は、日中よりも夜間の方が大変です。
日中は多数の職員で現場を見ていますが、夜間の場合はまず、職員数が少ないです。
例えば、特別養護老人ホームでは「利用者25名に対して職員1人の配置」との配置基準が定められています。
なので、利用者さんが40名の施設では、2人の職員で現場を回さなければなりません。
利用者さんの対応も一筋縄ではいかないのが夜勤の実態です。
夜になると活発になる方も多く、徘徊・転倒が日常茶飯事で、次から次へとナースコールも鳴るので一息つく暇すらありません。
加えて、利用者さんの急変などがあると夜勤職員の一人はその対応に向かうので、残った職員は一人で利用者さん全員の排泄ケアや起床介助をしなければならない時もあります。
大多数の施設では、夜勤要員が不足している状況ですので一度夜勤に入り出すと日勤のみに変更してもらうことは困難です。
初めから「夜勤もします!」と言ってしまうのではなく、まず日勤の業務をこなし、それでも大丈夫だと判断できてからの夜勤の検討をおすすめします。
④ 夜勤の回数で給料が大きく変動する
夜勤をすると「夜勤手当」が発生します。
特に派遣社員の場合は、時給×夜勤の勤務時間となりますので、夜勤の有無で大きな給与変動が見込まれます。
夜勤は大体「17:00~9:00」の勤務なので、16時間拘束、うち2時間は休憩時間(無時給)とします。
すると「1500(時給)×14(勤務時間)=21000(一回の夜勤での収入)」
月の夜勤の平均回数は5回と言われているので
「21000円(一回の夜勤での収入)×5回(月の夜勤の平均回数)=105000円」
これに日勤での収入も加算されることになるので、夜勤の有無によって大きな収入変動があるのは歴然です。
しかし、前項目でも言ったように夜勤に入るか・入らないかはしっかりと自分の体調・体力を考慮して検討して下さい。
夜勤をして身体を壊してしまっては意味がありません。
⑤ 腰ベルトは常時着用して介助する
画像引用URL:http://www.oyoen.com/4265.html
「介護労働安定センター 介護労働の現状について」によると、「労働条件等の不満」の項目で「腰痛などの身体的不安」が30.4%となっています。
近年では、人の力だけで利用者さんを抱え上げない機械を使用する「ノーリフト」と呼ばれる対策が少しずつ浸透されています。
しかし、「ノーリフト」を導入していない施設ではどうしても介護士が身体を張ってケアをするしかありません。
腰痛対策をしながらのケアの方法もありますが、結局コツをつかむまでに腰痛を発症してしまうのです。
そこで、腰痛の一番の対策となる「腰ベルト」は必ず装着するようにしましょう。
多くの施設では、就職時に配布されます
腰ベルトを装着することにより、腰の筋力が落ちるから良くないという意見もありますが、介助時に腰ベルトがある・ないでは腰への負担が大きく異なります。
介助時は装着し、記録を書くときなど身体的介助をしない場合には外しておくなど状況によって使い分けると良いでしょう。
腰ベルトを装着することにより動きにくい・汗をかきやすいと感じる場合は、ドラッグストアやスポーツ用品店で販売されているスポーツタイプの腰ベルトがおすすめです。
動きやすく、通気性が良いので快適です。
40代以上の中高年におすすめの介護の職場は?
40代以上の中高年からにおすすめの介護の職場は、
- デイサービス
- デイケア
- 訪問介護(ヘルパー)
の3つです。
比較的自立度の高い、要介護度3以下の利用者が多いので、介護者への身体的負担も少なく残業もほとんどありません。
逆に、特養の場合は要介護度3以上の高齢者が入所されています。
なのですべての動作において全介助しなければならない方が多いので、特に初めて介護の仕事に就かれるような初心者にはおすすめできません。
中高年から介護業界に入るときは、「デイサービス・デイケア・訪問介護」に的を絞って求人情報を調べてみると良いでしょう。