コミュニティソーシャルワーカーとして就職したい|活動内容、役割、求人探しについて | 介護職辞めたい人のお悩み相談室

コミュニティソーシャルワーカーとして就職したい|活動内容、役割、求人探しについて

コミュニティソーシャルワーカー(CSW)とは

イギリスにおいて提案されたコミュニティに焦点をあてた社会福祉活動・業務の進め方で、地域において、支援を必要とする人々の生活圏や人間関係等環境面を重視した援助を行うとともに、地域を基盤とする支援活動を発見して支援を必要とする人に結びつけたり、新たなサービスを開発したり、公的制度との関係を調整したりすることをめざすものです。コミュニティソーシャルワーカーとは、このコミュニティソーシャルワークを行う者。

引用:大阪府HP「コミュニティソーシャルワーカー(CSW)とは」より

と定義されています。

分かりやすく説明すると『制度の狭間で困っている人や、福祉に関する様々な問題を抱えている人たちの支援を行う者』のことです。

これからの時代に必要とされているコミュニティソーシャルワーカーとして就職するには、どのような方法があるのでしょうか。

コミュニティソーシャルワーカーになるには?

コミュニティソーシャルワーカーは、市町村の社会福祉協議会や高齢者施設などに配置されていることが多く、そういった事業所に就職するのがコミュニティソーシャルワーカーになる一番の近道です。

地域包括支援センターやNPO法人に配置されている場合もあります。

ですが、ほとんどが『社会福祉協議会』や、次いで『高齢者施設』に配置されています。

特に社会福祉協議会では地域福祉に特化していることもあり、コミュニティソーシャルワーク研修も年に数回実施していたりするので、必要な知識も身に付けることができます。

コミュニティソーシャルワーカー(CSW)として就職したい|どんな資格があると就職には有利?

コミュニティソーシャルワーカーは看護師のように免許制度ではないので、無資格者がその業務に就いてはいけないという規定はありません。

ですので、無資格者であっても、介護士など福祉経験があれば応募できる場合もあります。

しかし、相談業務をメインとするため、『社会福祉士』か『社会福祉主事』を持っている方が絶対的に有利です。

また、『精神保健福祉士』『介護支援専門員』『介護福祉士』などもあれば就職に有利でしょう。

 

特にその中でも一番有利な資格は『社会福祉士』です。

 

これから何か資格を取得したいと考えている場合は、社会福祉士を取得するのが一番よいです。

しかし、コミュニティソーシャルワーカーとして就職したくても、生活相談員などの位置付けとして、名称がその地域によって異なっていたり、専門員として配置していない場合もあるので注意が必要です。

コミュニティソーシャルワーカーというのは、専門の資格がある訳でもないので、この業務を絶対に行わなければならないという線引きがとても難しいのが現状です。

給料・年収の目安

給料や年収は社会福祉協議会や高齢者施設など、配置先の給与によります。

コミュニティソーシャルワーカーだからこの金額というより、そこの職員としての給与であることがほとんどです。

社会福祉協議会の場合ですが、月給は『180,000円〜220,000円』程度です。

市町村ごとに給与の基準が違う事が多く、ほぼ同じ業務内容にも関わらず、このように差が開いています。

年収にも差があり、社会福祉協議会であれば嘱託社員から入社するパターンが多いのですが、賞与が出るか出ないかはその市町村によって変わります。

月給が低いと思っていても、賞与が高かったり、逆に月給が高いと思っていても賞与がない場合もあるので、求人に応募する際は色々な施設を比較することが大切です。

実際、社会福祉協議会では、抱えている地域数によって給与が変動することがあるので、同じ市町村なのに給与が若干違うことはよくあります。

求人に応募する際はそのあたりもしっかりと確認しておく必要があります。

社会福祉士の給料や平均年収を徹底解説!給与アップのポイントも

主な就職先

「各市町村の社会福祉協議会」

上記でも紹介しているとおり、主な就職先としては市町村の社会福祉協議会が圧倒的です。

「高齢者施設」

市町村によっては高齢者施設に配置されていることもあります。

 

大阪府の例ですが、コミュニティソーシャルワーカーの『8割』は、社会福祉協議会と高齢者施設に配置されています。

コミュニティソーシャルワーカーになりたい場合はこのどちらかに就職すべきでしょう。

社会福祉協議会の社会福祉士の仕事内容、給料、役割ってどうなの?現職員がすべて教えます

仕事内容は?|活動や支援の内容

コミュニティソーシャルワーカーが支援すべき対象者に範囲はありません。

介護支援専門員であれば、担当している高齢者など限定されていますが、コミュニティソーシャルワーカーは高齢者だけでなく、障がい者や生活困窮者、地域で困っている人など、範囲はとても広いです。

相談内容によって支援方法が異なってきますが、主な仕事内容として3点あります。

① 要援護者の見守りや、地域での見守り体制の構築

要援護者とは、災害時や緊急時などに支援が必要な人のことを指します。

主に高齢者や障がい者が思い浮かぶと思いますが、夫が仕事のために昼間は乳児と二人きりだという母親も要援護者の対象になります。

しかし、いざ災害が起こっても、知らない人を支援するのはとても難しいことです。

普段からの関わりがなければ、どの世帯に要援護者がいるのか把握できません。

よって地域での見守り体制の構築が課題となります。

地域には見守り活動を行っている民生委員もいるので、地域の見守り体制の構築は必要ないように思いますが、民生委員などは高齢者の見守りが主になるため、障がい者や乳児のいる世帯はあまり目立たないことが多いです。

こうした要援護者も地域で見守っていけるような体制作りが必要となります。

② 地域住民との関係作り

上記で述べたとおり、要援護者の見守り体制の構築には地域住民が中心となる必要があります。

それをバックアップするのがコミュニティソーシャルワーカーの役割です。

ただ要援護者の見守り体制の構築を訴えても、地域住民との関わりが希薄であれば誰も動いてはくれません。

まずは地域住民との関係作りが大切です。

地域住民との信頼関係があれば、見守り体制の構築だけでなく、地域住民の方から要援護者に関しての相談を受けることがあります。

コミュニティソーシャルワーカーにはアウトリーチとって、支援の狭間にいる人たちを見つけだして支援する役割がありますが、地域住民からの情報や協力を得ることができれば支援がとてもスムーズに進みます。

また、要援護者に対しての対応方法や、要援護者の名簿作りなどを進めるために地域でワークショップを開催することもあります。

地域住民に、自分たちの住む地域には要援護者がこんなにもたくさんいるということを把握してもらうという目的もあります

③ アウトリーチを行い、自立に向けて必要な支援を行う

これはコミュニティソーシャルワーカーにとって最も必要な仕事となります。

高齢者や障がい者であっても、地域での見守りや介護ヘルパーなどの支援を受けている人は、見守り体制が既に整っているのでいいのですが、実は支援が必要にも関わらず、地域との関係も希薄で必要なサービスも受けずに孤立している人はたくさんいます。

その中でも多いのが、ゴミ屋敷問題や引きこもりのケースです。

マスコミなどの偏った報道により、ゴミ屋敷に住む人は異常者として扱われることがよくありますが、実は精神疾患を患っていることが多く、ゴミ屋敷になってしまった背景には様々な事情が隠れています。

引きこもりの人も好きで引きこもりでなっているわけではなく、親が全ての世話をしてしまい、大人になっても自立することができないというケースが多いです。

他にも、一度は社会に出たものの、職場での人間関係やトラブルなどでトラウマを抱えてしまい、引きこもりとなってしまったケースもあります。

こうした人たちも精神疾患を患っていることが多く、まずは精神科の受診や必要なサービスにつないでいくことが求められます。

もちろん簡単なことではありませんが、制度の狭間にいる人たちを社会につなぐのはコミュニティソーシャルワーカーにとって大事な仕事です。

コミュニティソーシャルワーカーの現場での1番の役割は?

1番重要な役割は『信頼関係を築くこと』です。

支援内容によっては「行政や医師、地域包括支援センター、福祉施設、地域の民生委員」などと連携していくことが必要になります。

こうした連携を円滑に行うためには、信頼関係が必ず必要となります。

要援護者の中には、支援を拒否する方が非常に多いです。

ですが、少しずつ距離を縮めていき、「あなたなら任せてもいい」と言ってもらえるよう、信頼される人となることが求められます。

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コミュニティソーシャルワーカーとしての心得

コミュニティソーシャルワーカーは、高齢者や障がい者だけでなく、生活困窮者など幅広く相談があります。

100通りの相談があれば、100通りの支援方法があります。

もちろん資格や知識、経験も大切です。

しかし、それよりも私たちはロボットではなく、同じ人間を相手に支援を行っているという認識を持ってください。

また、何でもしてあげるのがいいのではなく、

「この人が自立をしていくためにはどこまでやってあげたらいいのか」

「この支援方法は本当にこの人のためになっているのか?」

と相手のことを考えてあげるのが大切です。

地域住民とのつながりが希薄になってきている中で、コミュニティソーシャルワーカーはこれから絶対必要となります。

あなたもぜひ、立派なコミュニティソーシャルワーカーを目指してください。

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