【夜勤の眠気対策】眠くならない方法を現役の介護職員が伝授
施設に勤める介護職が、必ず乗り越えなければならないのが夜勤の仕事です。
拘束時間で16時間、勤務時間も12時間を超える職場も珍しくありません。
時には睡魔との闘いになりますし、昼夜逆転の生活になるなど苦労が絶えないと思います。
ですが、中には「夜勤が楽しみ」という介護職もいます。
私(この原稿の筆者)は介護歴5年(介護施設勤務、正職員、40歳男性)になりますが、最近ようやく夜勤にも慣れてきました。
「コレ本当に眠気覚ましに効果あるの?」という疑問を解決しながら、同業の先輩達から習った「夜勤で眠くならない方法」「眠気対策」「暇な時間の過ごし方」をご紹介します。
【夜勤の眠気対策】介護職員が教える眠くならない方法
コーヒー、タバコ、エナジードリンクは眠気覚ましに効く?
・コーヒー
私の夜勤の回数は、月に4回ほどで、勤務時間は午後9時から翌朝9時までの12時間です。
入居者80名の施設で、夜勤者は2名の時と、3名の時があります。
そんな私の夜勤の親友はコーヒーです。
ただ、缶コーヒーやコンビニコーヒーは1本単価は安いですが、月単位で見ると結構な金額になってくるのであまり買いません。
じゃあ、どうしているのかというと、自宅でインスタントコーヒーを2リットル作り、ポットに入れて職場に持ち込んでいます。
これが深夜の眠気覚ましにも効果的で、同僚も休憩時間に一緒に飲んで、コミュニケーションを深めています。
コーヒーをおすすめするのは、目を覚ます効果だけでなく、頭の中もスッキリするところですね。
これは実体験だけでなく、科学的にも証明されている情報です。
・タバコ
また、私自身はタバコは吸いませんが、愛煙家の同僚(男性、34歳)は「夜勤の日はタバコ吸う本数が増える」と言っています。
これは、イライラするからという訳ではなく、長時間勤務になるので、仕事の区切りを付けるために気分転換に吸うそうです。
最近は電子タバコとかアイコスとか色々な種類を持っていますね。
例えば、体位交換が一巡したら1本吸い、見守りが一巡したら1本吸うといった感じです。
こんなにタバコ休憩してると、給料泥棒と言われてしまいそうですが、彼はフェアな人間で、「自分はタバコを吸う時間を貰っているので、休憩時間は要りません」と言っています。
うちの施設は、夜中の深夜0時と、朝4時に30分ずつ休憩できるのですが、彼はそれを取らずに小まめにタバコ休憩を入れて長時間勤務をこなしています。
・エナジードリンク
普段はあまり飲みませんが、夜勤の時に一緒になった40代の女性の同僚にレッドブルを頂いたんですが、飲んだ瞬間に眠気が吹っ飛び、頭がスッキリしました。
夜勤中に眠い、だるいを解消したいならエナジードリンクはおすすめです。
ただ、レッドブル250ml缶1本で200円近くするので、あまり買いません。
夜勤の割り増し賃金は1回7000円なので、あまり贅沢はできないのです。
筋トレは究極の眠くならない方法!?
介護施設の夜勤を経験がある方なら分かって頂けると思いますが、深夜は「暇な時は、とことん暇」です。
暇な時間ほど眠気が襲ってきます(笑)が、そんな時は、私は趣味で登山をしているので、暇な時間をトレーニングに当てています。
特別な運動器具は一切使いません。
事務所で行うトレーニングは、事務机に座りながら足を持ち上げるかんたんな運動です。
事務所には休憩室があって、そこは畳が敷かれてあります。
ここで、柔軟体操と簡単なヨガをします。
暇な日はこれを20分ぐらいかけてじっくり行うので、全く眠気に襲われなくなりました。
女性の介護職の場合は、男性がいるとやりにくいかもしれませんが、筋トレは究極の眠くならない方法だと思っているので、かなりおすすめです。
また、もの凄く眠い時や、登山の日が近付いてくると、入居者さんの部屋を全て回る安否確認(見守り)を同僚の分も引き受けることがあります。
これは、同僚には喜ばれるし、眠気覚ましと自分の筋力アップにもなるので一石二鳥です。
夜勤の読書は眠くなる?眠くならない?
「活字が多い小説読んでると、すぐに眠たくなる」
「寝る前に活字が多い本を読んで寝るようにしている」
という人がいるように、読書には睡眠薬と同じ作用があると感じている人も結構いらっしゃると思います。
ですが、マンガや雑誌であれば「眠くなることはない」というのが定説です。
私は、男性の同僚3人と「ジャンプ、マガジン、ビックコミック協定」を結んでいて、こうしたマンガ雑誌を共同で購入する「雑誌協定」を結び、回し読みしています。
漫画は「長い夜勤を短くする」超便利なツールです。
なので、うちの休憩室には、ジャンプやマガジンだけでなく、ダイヤモンド ZAi (ザイ)、週刊新潮、サライ、カーグラフィック、ファミコン通信といった色々な雑誌が沢山置かれています。
空いた時間を資格の勉強にあてる
私が持っている介護資格は、ホームヘルパー2級だけですが、40歳で介護歴も5年もあるので、施設長やリーダーさんから「介護福祉士を取った方がよい」といつも言われています。
そこで今、介護福祉士実務者研修を受講しようと考えています。
通称「実務者研修」は、本来は450時間を受講しなければなりませんが、レポートとテストをクリアすれば、学校に通う期間も10日ほどで済みます。
ただ、そのレポートとテストは大量にあります。
そこで、施設長に「夜勤の暇な時に実務者研修のレポートやテストをやってもいいですか?」と尋ねたところ、「業務に支障が出なければOK」と言ってもらえました。
また、実務者研修が修了すれば、晴れて介護福祉士の試験に挑戦できるのですが、その受験勉強も夜勤の暇な時間にやろうと計画しています。
夜勤業務を嫌う介護職員が多いので、私が夜勤の回数を増やせば喜ばれますし、夜勤手当が増える分、必然と収入もアップします。
「寝だめ」は効果ある?
「昨日は12時間寝てきたから大丈夫」
と、寝だめをアピールしてくる人もいますが、コレって実際どうなんでしょう?
同僚の意見をまとめたところ、「寝だめは効果ない」という人が多く、私も寝だめしても意味ないなと感じています。
前日に寝だめしても、かえって疲れが増すだけのような気がしてなりません。
実際にネットで調べてみたところ、医学的にも寝だめの効果は証明されていないみたいなので、長時間寝ても一定時間を過ぎれば眠くなるので、他の方法を試す必要があります。
睡眠導入剤を処方してもらい、睡眠をコントロールする
夜勤を嫌う人は、眠くならない方法や眠気対策を体得できないだけでなく、睡眠のコントロールが苦手な人が多いです。
私も最初は慣れない夜間の仕事に苦労しました。
夜勤の前日は長く眠って英気を養いたいのですが、急に日勤のシフトから夜間のシフトになるので、睡眠コントロールが結構難しい。。
当時は、明るい時間に中々寝れなかったので、内科クリニックの先生に相談し、睡眠導入剤を処方してもらいました。
眠剤を2カ月ほど飲んだところ、体が慣れてきたのか?昼間でも薬なしで自然に眠れるようになりました。
夜勤の前に眠れない、夜勤終わった後が寝れなくて辛いと感じているなら、最初は眠剤に頼ってみるのもアリだと思います。
眠いなら寝る!夜勤中の仮眠をしっかり取る
睡眠コントロールが上手にできない人は、夜勤中にしっかり仮眠を取ってしまうのもアリです。
うちの施設は、12時間の夜勤帯に30分休憩が2回ありますが、睡眠不足になってる人は、休憩時間を過ぎてから同僚に起こされるくらいに熟睡しています。
介護職の夜勤のルール上では、仮眠を取っても全く問題ありません。
眠い時は寝るのが1番です。
ただ、気を付けておいてほしいのが、夜勤中に変に寝すぎると、今度は家に帰ってから寝られなくなる可能性があることです、
なので、私は仮眠しても10分で同僚に起こしてもらうようにしています。
大変な日も夜勤は気持ちで乗り切ろう
私は暇な夜勤より、忙しい夜勤の方が好きです。
夜になっても眠れない認知症の入居者さんが1名でもいれば、夜勤の仕事は激務になります。
これは、施設内を徘徊したり、大声を出したりする入居者さんの対応に、介護職1名が付きっきりになるからです。
うちの夜勤体制は2名、又は3名なので、2名の日に徘徊が生じると、介護職1人で見守り、オムツ交換、体位交換、早番への引き継ぎ準備をこなさなければなりません。
それでも、私が忙しい夜勤を好きなのは、時間が経つのが圧倒的に早いからです。
それと、夜勤明けの自宅で飲む昼ビールがとても美味しく感じるからです。