介護職は3K!?過去のイメージを覆す介護業界の仕事の魅力とは? | 介護職辞めたい人のお悩み相談室

介護職は3K!?過去のイメージを覆す介護業界の仕事の魅力とは?

「きつい」
「危険」
「汚い」

職場のことを「3K」と介護職では表現しますが、最近は

「臭い」
「厳しい」
「給料安い」
「簡単に辞めちゃう」

の4Kが加わり、Kの数は「合計7つ」にのぼるとも言われる介護の仕事。

そのため、介護職のなり手は少なく、日本全国どの介護施設も人手不足にあえいでいます。

 

――というのが、一般的な理解になります。

しかし、2000年の介護保険制度スタートから20年近くが経過し、職場の改善は徐々に進んできており、職場の魅力は徐々に向上しています。

この記事では、介護職の3K(7K)の実態・詳細と、これまでの介護の問題点を振り返りつつ、介護で働く喜びを紹介します。

介護職は3Kできついのは過去の話!?今は7Kって知ってる?

冒頭紹介した介護職の7Kは、次のような内容になっています。

きつい 勤務中は立ちっ放し、走りっぱなしです。腰痛は職業病といえます。
危険 介護高齢者の体格は年々大きくなっていて、60kgを超える人も珍しくありません。これだけの大きな人を支える行為は危険を伴います。
汚い 介護高齢者の中には自暴自棄になって入浴をかたくなに拒む人もいます。
清潔に対する意識が薄れてしまうためです。
臭い 介護は「下の世話に始まり下の世話に終わる」と言われるほど、排泄介助は重要な仕事です。
厳しい 介護高齢者の多くにみられる認知症は、精神疾患の中でもかなり厳しい病気です。
心臓病や脳血管の病気など、深刻な病気も多いです。介護職はそうした「病気の人の世話」を任されるので、医療の知識が欠かせず、介護は厳しい世界といえます。
給料安い 介護職の平均賃金は、他業種と比べて著しく低いです。
なのに厚生労働省は介護報酬をさらに下げる方法を考えています。
簡単に辞めちゃう  これだけ悪条件が加われば、少し辛いことが起きただけで辞める決心が固まってしまいます。
離職率の高さは介護業界全体の課題といえるでしょう。

むちゃくちゃな介護職のシフトの実態

潜在的介護福祉士って知ってますか?


日本介護福祉士会によると、2009年時点での「潜在的介護福祉士」は27.5万人(資格保持者の約34%)もいます。

「潜在的介護福祉士」とは、介護福祉士の資格を持ちながら、介護の仕事に就いていない人です。

介護福祉士になるには、介護の現場で3年以上の実務を経験していないと受験できないので、潜在的介護福祉士は、実際に介護の仕事をやってみて、不満を感じて辞めていってしまっているのです。

実際は仕事に対する不満以外にも、女性比率が高い職業なので、子育てで仕事を離れている人も沢山いますが、介護の現場を取り巻く3K ・7K事情は深刻であると言わざるを得ません。

 

しかし、その状況に変化が見られています。

それが、新3Kの登場です。

変わりつつある介護現場の「新3K」とは?

1 「根拠に基づく介護の実施(konkyo)」

「根拠に基づいて介護を実施するのは当たり前じゃないの?」

と思うかもしれませんが、実際の介護現場では根拠より「経験と勘」が重要視される場面が多々あります。

特によく見られるのが、ベテランの介護職員が、経験と勘で仕事を行うことです。

ですが、経験のある介護職員なら勘だけでも介護ができますが、若くてスキルが低い介護職が経験と勘で介護を行うと失敗してしまう恐れがあるのです。

 

ここで言う「介護の失敗」とは、介護高齢者の健康を損なうことです。

 

つまり、経験と勘による介護は、「必ずしもお年寄りを幸せにするわけではない」と言えます。

根拠に基づいた介護には、「こうすれば高齢者が健康になるのではないか?」という「仮説」があり、その仮説に基づいた「実践」があり、実際に健康になった「結果」があります。

ですので、ベテラン介護職も新人介護職も根拠に基づく介護を実施すれば、高齢者の幸せが増えるのです。

 

もちろん、すべてのケースで当てはまるわけではないので、例外は発生しますが、根拠に基づく介護を行っても健康にならない人がいたら、「検証」を行い「改善」すればいいのです。

 

仮説→実践→結果→検証→改善
(根拠に基づく介護)

 

仮説→実践→結果→検証→改善を繰り返すのが「根拠に基づいた介護」で、そのひとつに自立支援介護があります。

自立支援介護とは、水分摂取、栄養摂取、自然排便、運動に注目して「症状を悪化させない」「介護度を上げないようにする」を達成するものです。

これは、医師で国際医療福祉大学大学院教授の竹内 孝仁氏が提唱し、実際にこれを実行した介護施設では、入居者の「日中オムツゼロ」を達成しました。

オムツ離脱は、介護の仕事の大きな成果です。

「根拠に基づいた介護」は、医療に近い考え方です。

根拠は介護職の仕事の仕方を「やらされている介護」から「考えて行動する介護」に変え、これは介護職のやる気を引き出すことが期待されています。


2 「管理職不足(kanrisyoku)」

介護の現場では、介護の人材不足が深刻になっていますが、「管理職不足」もかなり深刻です。

みなさんの職場には、リーダー、主任、課長、施設長など、管理職や管理業務を行う人が沢山いますが、「管理職スキル」を持っている「本物の管理職」が足りていないのです。

管理職に必要なスキルとは、

  • 人事・労務管理
  • 経営感覚
  • コスト意識
  • リーダーシップ
  • 人格

が必要になります。

ですが、こうしたスキルを持っていない「本物ではない、あてがわれただけの人材」が管理業務を行うと、介護現場はまとまらないので混乱してしまうのです。

つまり今現在、管理業務に就いていない介護職は、管理職スキルを獲得すると「昇格」や「出世」の道が開かれます。

管理職に就くと、その分仕事量や責任感も増えますが、手当が増えるので大幅な年収アップが可能です。


3 「規模拡大(kibokakudai)」

介護業界の特徴として挙げられるのは、中小零細企業が多いこと。

「小さい会社だからダメ」というわけではありませんが、一般的には小さな会社は経営が安定していないとみなされます。

厚生労働省も

「介護サービスを提供する小規模事業所は

収支差率が低い(利益が小さい)
給与費割合が高い(人件費が高い)
職員1人当たり給与が低い

という傾向が認められる」

と述べています。

 

しかし、そのような介護業界にあって、異例の規模を誇る会社があります。

それが「株式会社ニチイ学館」です。

 

ニチイ学館は、資本金119億3,300万円、社員数18,492名、連結売上高2,735億円(子会社を含めた売上高)を誇る大企業です。

ニチイ学館の求人はカイゴジョブに約50件の募集があったので、業界最大手のニチイで働きたいなら求人を見て検討されると良いでしょう。

大企業の方が、社員が受けられる恩恵も大きく、安心して働くことができます。

介護の会社は、今後は規模拡大をしないと生き残れないので、大規模なM&Aが様々な企業で行われることも予想されます。

規模が大きな会社が増えることは、介護職にも大きなメリットをもたらすでしょう。

 

3Kとも呼ばれた介護の仕事の魅力とは?

「きつい・危険・汚い」と言われ、嫌がる人も多い介護の仕事。

ですが、それでも仕事を続けれられている人が、これだけいるのにはどんな理由や魅力があるのでしょうか?

 

介護で働く1番の魅力は「感謝」です。

 

介護の職場には日常的に「ありがとう」が頻繁に行き交いますが、これほどありがとうが多い仕事は他には中々無いんじゃないでしょうか?

例えば、コンビニで買ったおにぎりが、とてつもなく美味しかったとします。

しかし、味に感激した客は、誰に「ありがとう」と言ったらいいのでしょうか?

コンビニの店員に言うわけにもいきませんし、おにぎり工場に行くこともできません。

 

ですが、介護では、介護職がひとつ仕事をする度にお年寄りから「ありがとう」と感謝の気持ちを言葉で伝えてもらえます。

また介護職からもお年寄りに、1日に何度も「ありがとう」と言うことができるのです。

「介護の仕事が好き」と口にする人は、これが嬉しく、自分の支えになっているといっても過言ではありません。

感謝を伝え、伝えられるという行為が、仕事に対するやる気やモチベーションになり、個人の成長に繋がっているのです。

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